骨粗鬆症と診断された患者さんへ
- あまり多くはないのですが、骨粗鬆症の治療薬として使われるビスフォスフォネート系薬剤(以下BP)に関連して顎の骨が壊死する例が報告されています。
- 歯科医に、骨粗鬆症の治療を受けていることを必ず知らせてください。
- 服用しているすべての薬剤名・服用期間を知らせてください。
A 骨代謝のバランスを整える薬です。骨粗鬆症の他にも悪性腫瘍による高カルシウム血症の改善の目的で使用されます。 骨粗鬆症には経口薬(飲み薬)として、悪性腫瘍による高カルシウム血症には注射薬として投与されることが多い様です。
Q そのBP系薬剤があごの骨の壊死と関連があるのですか?
A BP系薬剤と顎骨壊死の関連が示唆されています。ただし、あなたが投与される予定の経口薬での顎骨壊死の発症頻度は0.01~0.04%と高くありません。
Q それって、経口BP系薬剤を服用している人の1万人に1~4人が顎骨壊死を発症するということですよね。かなり少ないんですね。少し安心しました。でも、それなのにどうして歯科受診を勧められたんでしょう?
A 抜歯などの処置で顎骨壊死のリスクが増加することが分かっているからです。
Q ではリスクを少なくするためにはどうしたらいいんですか?
A-BP投与開始前に歯科を受診し、抜歯の必要な歯はあらかじめ抜いておくと良いでしょう。 あなたのようにBP系薬剤の投与を予定されている方は、その傷が治ってから投与を開始してください。 他の治療も先にしておいた方がよいと思います。投与後は定期的な歯科受診により口腔衛生状態を良好に保つようにする必要があります。
Q わかりました。でも、すでにBP系薬剤を投与されている場合はどうしたらよいでしょうか?
A 抜歯などの処置以外は通常の歯科治療が可能ですが、定期的な歯科受診により口腔ケアを積極的に行うことが必要です。
| 製品名 |
適応症 |
製造販売 |
| フォサマック錠 |
骨粗鬆症 |
万有製薬 |
| ボナロン錠 |
骨粗鬆症 |
帝人ファーマ |
| アレンドロン酸錠「DK」 |
骨粗鬆症 |
大興製薬=日本ケミファ |
| アレンドロン酸錠「SN」 |
骨粗鬆症 |
シオノケミカル=科研製薬 |
| アレンドロン酸錠「タイヨー」 |
骨粗鬆症 |
大洋薬品 |
| ダイドロネル錠 |
骨粗鬆症、下記状態における初期及び進行期の異所性骨化の抑制 脊椎損傷後または股関節形成術後、骨ページェット病 |
大日本住友製薬 |
| アクトネル錠 |
骨粗鬆症、骨ページェット病 |
味の素=エーザイ |
| ベネット錠 |
骨粗鬆症、骨ページェット病 |
武田薬品工業 |
| ボノテオ錠 |
骨粗鬆症 |
アステラス製薬 |
| リカルボン錠 |
骨粗鬆症 |
小野薬品 |
| 注射用BP系薬剤 |
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| 製品名 |
適応症 |
製造販売 |
| アレディア点滴静注用 |
悪性腫瘍による高カルシウム血症、乳癌の溶骨性骨転移 |
ノバルティスファーマ |
| ティロック注射液 |
悪性腫瘍による高カルシウム血症 |
帝人ファーマ |
| ビスフォナール注射液 |
悪性腫瘍による高カルシウム血症 |
アステラス製薬 |
| ゾメタ点滴静注用 |
悪性腫瘍による高カルシウム血症、多発性骨髄腫による骨病変及び固形癌骨転移による骨病変 |
ノバルティスファーマ |
| パミドロン酸二Na点滴静注用「サワイ」 |
悪性腫瘍による高カルシウム血症 |
サワイ製薬 |
| パミドロン酸二Na点滴静注用「F」 |
悪性腫瘍による高カルシウム血症 |
富士製薬工業 |
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| 経口BP系薬剤 |
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| 製品名 |
適応症 |
製造販売 |
| フォサマック錠 |
骨粗鬆症 |
万有製薬 |
| ボナロン錠 |
骨粗鬆症 |
帝人ファーマ |
| アレンドロン酸錠「DK」 |
骨粗鬆症 |
大興製薬=日本ケミファ |
| アレンドロン酸錠「SN」 |
骨粗鬆症 |
シオノケミカル=科研製薬 |
| アレンドロン酸錠「タイヨー」 |
骨粗鬆症 |
大洋薬品 |
| ダイドロネル錠 |
骨粗鬆症、下記状態における初期及び進行期の異所性骨化の抑制 脊椎損傷後または股関節形成術後、骨ページェット病 |
大日本住友製薬 |
| アクトネル錠 |
骨粗鬆症、骨ページェット病 |
味の素=エーザイ |
| ベネット錠 |
骨粗鬆症、骨ページェット病 |
武田薬品工業 |
| ボノテオ錠 |
骨粗鬆症 |
アステラス製薬 |
| リカルボン錠 |
骨粗鬆症 |
小野薬品 |
ビスホスホネート製剤に関連した顎骨壊死(がっこつえし)の実際、ビスホスホネート製剤を使っている場合の歯科治療についてです。抜歯やインプラントなどの外科処置が問題となります。
休薬については処置の3カ月前からが原則となります。
ただし、この3か月は口腔外科学会が目安として提示したものです。
3年以上の長期にわたり内服している場合も注意しないといけません。
薬の再開については、抜歯後歯肉が盛り上がってくる2~3週間後か、
十分骨性の治癒が期待できる2~3カ月後が目安とされています。
担当医と良く相談をして処置方針を決定しましょう。
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